包茎を放置することで起こりうる健康リスクとは?

包茎を長期間放置いたしますと、見た目や衛生面だけでなく、さまざまな疾患リスクが高まる可能性がございます。第一に挙げられるのは慢性的な包皮炎や亀頭炎です。包皮内部は高温多湿になりやすく、洗浄が不十分ですと恥垢や汚れが蓄積し、細菌や真菌が増殖して炎症を起こしやすくなります。この状態が続くと腫れやただれ、痛み、かゆみが繰り返され、排尿時の不快感や悪臭を伴うこともございます。第二に、包茎による不衛生な環境は性感染症のリスクを高めます。クラミジアや淋菌、カンジダ症などは亀頭や包皮の小さな傷や湿潤環境を好み、性行為を介して感染しやすくなります。包皮口が狭くコンドームの着脱が難しい場合には、さらに感染リスクが増大いたします。第三に、包茎は陰茎がんの発症リスクとも関連しているといわれます。陰茎がんは日本では稀ながんですが、慢性的な炎症やヒトパピローマウイルス(HPV)感染が関与している可能性が指摘されており、包茎を放置することで発症リスクが高まる恐れがございます。さらに、包茎が原因で恥垢が溜まりやすいと強い悪臭を発することがあり、対人関係や精神的な負担にもつながります。悪臭は単なるエチケットの問題にとどまらず、細菌繁殖のサインでもあるため放置は禁物です。また、包皮内部に細菌が増殖しやすい環境が続くと、尿道口周辺に炎症が広がり、尿道炎や膀胱炎へ進展するケースもございます。特に免疫力が低下しているときやストレスが溜まっているときには感染症にかかりやすく、治療が長引くことも少なくありません。これらの症状が複合的に起こると日常生活に支障を来すだけでなく、パートナーへ性感染症を伝播してしまう恐れもありますので、早めの対処が望ましいといえます。健康はご自身だけの問題ではなく、周囲の大切な方々にも影響を及ぼす可能性がございます。包茎を放置せず、適切な衛生管理と医療機関での相談を通じてリスクを最小限に抑え、安心して生活をお送りください。

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