包茎手術後の性行為と生活制限|回復期間の目安とは?

包茎手術後の生活制限は術式や個々の治癒スピードによって異なりますが、一般的な環状切除術を例に時系列でご説明いたします。手術当日は患部を圧迫固定した状態で帰宅し、麻酔が切れるまでは鎮痛薬を定時服用して安静を保ちます。出血を防ぐため飲酒・入浴・激しい歩行は避け、軽い食事と十分な水分摂取を心掛けてください。48時間後にガーゼを外し、ぬるめのシャワーで創部を軽く洗い流すことが許可されます。デスクワークやオンライン会議など上半身中心の作業は3日目から可能ですが、自転車や長時間の運転は1週間控えると腫れが早く引きます。術後7日目に再診し、腫脹・発赤・滲出液の有無を確認し、吸収糸の場合はそのまま経過観察、非吸収糸であれば10〜14日目に抜糸を行います。ウォーキングや軽いジョギングは2週目から再開できますが、スクワットやデッドリフトなど腹圧を上げるトレーニングは3週目まで控えてください。性行為とマスターベーションは創部の上皮化がほぼ完了する4週間目を目安に解禁となりますが、初回は厚手のコンドームと潤滑剤を併用し、射精時の疼痛や出血がないかを確認しながら徐々に通常ペースへ戻します。夜間勃起で痛みが続く場合は下向きに軽く固定し、アイスノンで局所を10分程度冷却すると緊張が和らぎます。術後4〜6週で縫合跡が白色の線状瘢痕となり、違和感がほぼ消失した段階でスポーツや温泉、サウナも全面解禁となります。なお発熱38度以上、ドレッシングを貫通するほどの出血、悪臭を伴う膿性分泌が見られた際は感染や血腫形成のサインですので、夜間・休日であっても遠慮なくクリニックへ連絡し、必要なら抗生剤投与やドレナージをお受けください。術後の合併症を早期に察知し対処することが、長期的な審美性と機能性を守る最善策でございます。

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