包茎状態では亀頭が包皮に覆われ高温多湿となるため、汗・尿滴・皮脂・剥離角質が混ざり合って白色の恥垢(スメグマ)が形成されやすくなります。スメグマは脂質とタンパク質を豊富に含むため嫌気性菌や真菌の格好の栄養源となり、細菌が分解する過程で揮発性脂肪酸やアミン類が発生し、独特の悪臭を放ちます。真性包茎では包皮口が狭く洗浄が困難なため堆積量が増え、慢性包皮炎やかゆみ、ただれを引き起こしやすく、放置すると尿道口や亀頭粘膜までびらんが拡大することもございます。においを自覚すると性的自信を失いやすく、パートナーとの関係性にも影響を及ぼすため早期対策が重要です。セルフケアの基本は入浴時にぬるま湯で包皮を優しく反転させ、低刺激性ソープで亀頭と包皮内板を指腹で洗浄し、十分にすすいだ後、柔らかいタオルで水分を完全に除去することです。洗浄後は包皮を元に戻し、通気性の良い綿素材の下着を着用すると蒸れを軽減できます。ただし洗い過ぎや強い擦り洗いは粘膜を傷つけ逆効果になるため避けてください。臭いが強く改善しない場合や発赤・痛みを伴う場合は細菌性包皮炎やカンジダ症の可能性があるため、泌尿器科で培養検査を行い、適切な抗菌薬・抗真菌薬を処方してもらうことを推奨いたします。切れ味の強い抗菌外用剤を自己判断で長期使用すると耐性菌が生じたり、常在菌叢が乱れて真菌感染を誘発することがございますので、必ず医師の指示に従ってください。包茎手術で包皮を常時露出できるようにすると通気性が向上し、恥垢の蓄積と悪臭の問題が大幅に改善したという報告も多数ございます。見た目の清潔感は対人印象を左右するだけでなく、ご自身の生活の質向上にも直結いたします。毎日の正しい洗浄と必要に応じた医療的介入で、包茎に伴う不快臭の悩みを根本から解決してまいりましょう。